北アルプスの笠ヶ岳。標高は2,897mで日本百名山に選ばれています。
その名の通りどこから眺めても見事な笠の形をしていて、この辺の山を登るたびにいつか登りたいと思っていました。
でも、その道のりはどこから登っても長くタフで有名な体力勝負なお山。特に今回登った笠新道は日本三大急登を凌ぐとも言われている。
登りたいけど長いしつらそうだから嫌だなー…と思い何年か経ち、意を決して攻めてみました。
ルート・コースタイム
途中ログが途切れてます…
一番オーソドックスな新穂高から笠新道のピストンで、帰りにわさび平小屋に寄りました。
【1日目】
3:30新穂高温泉無料駐車場 → 4:50笠新道登山口5:10 → 11:08杓子平 → 12:42笠新道抜戸岳分岐12:51 → 14:39笠ヶ岳テント場15:23 → 15:53笠ヶ岳山頂16:01 → 16:13笠ヶ岳山荘16:20 → 16:53笠ヶ岳テント場《泊》
【2日目】
3:29笠ヶ岳テント場 → 4:32笠新道分岐5:04 → 05:54杓子平06:43 → 9:40笠新道登山口 → 9:54わさび平小屋11:07 → 12:26新穂高温泉無料駐車場
総距離:約30.8 km 標高差:約2,888m
感想としては、さすが有名な笠新道、タフで長いです。
ですが、登山道自体はきちんと整備されているので危険個所はほぼ無くルートも明瞭、高度感のある場所もほぼ無かったかなーと思います。
個人的には合戦尾根よりきついと思ったので、こちらを北アルプス3大急登に入れてほしいと思いました。
特にテント泊は普段デスクワークで運動をしてない40代の初老オヤジにはきつかったです。
駐車場
新穂高一番人気の市営新穂高第3駐車場(登山者用無料駐車場)を利用しました。
ハイシーズンの週末だったので前日18:30に来ましたが、残り5台!19時ごろには埋まりました…
以前鷲羽岳登った時に前日22時ごろに到着しましたが満車で、泣く泣く遠い鍋平駐車場を利用したので早く来てみました。
湯舟のみですが、深山荘の露天風呂おすすめですよ。500円
登山記
1日目
今回は名古屋に住む友人と。
暑くなる前に標高を稼ぎたいので2:30起き3:30出発。
少し歩き新穂高センターで登山届を提出。
やはりここはワクワクする場所だ。
そう、ここは上高地に次ぐ北アルプスの登山口スポットなのです。
P4がネット予約になってた!
よーし!行くぞーー
てくてく一時間ちょっと歩き、とうとうスタート地点である笠新道登山口へ。
ドバドバ出てる水場有り。
ここから山頂直下の笠ヶ岳山荘までの約7時間半(標準CT)水場は無い。山小屋もエスケープルートも無い。
ワクワクよりドキドキが勝る。
のっけから永遠九十九折の急な登り。
でも、すっごく構えていたせいかそこまでつらくなかったです。
さすが北アルプスの百名山。整備がされていて登りやすかった。
関係者の皆様には感謝しかない。
少し登ってくると穂高の稜線、焼岳、乗鞍が綺麗に見え、どんどん目線が近くなってきた。
焼岳からこっちも綺麗なんすよねー
残雪期ですが、その焼岳からの笠ヶ岳はこちら。
1,800m地点にレスキューボックス有り。
こんな事書いてあります。
ちなみに、この辺から上は岩々しくなってきます。
高い木が少なくなってきて殺人日光が容赦なく降り注ぐ。
穂高が綺麗に見え、景色はいいけど暑い暑い…
上高地側からですが、奥穂は登りました。
槍も綺麗だ。
でも暑い。滝汗。
木陰を見つけては休み休み登る。
ちなみに槍ヶ岳の登山記録はこちら。
綺麗なお花もたくさん咲いてました。
お花は癒されますね~
昼前になり、ガスが湧いてきた。
この辺でシャリバテか高山病か熱中症かわからないが、かなりしんどくなり手の痺れも出てきて意識してロウソクの火を消すように息を出しまくり、木陰でおにぎりを無理矢理食べて横になってたら良くなりました。
そしてやーっと杓子平に出た。
CT4.5時間ぐらいなのに6時間ぐらいかかってしまった。
この辺で全行程の2/3ぐらいだろうか。先はまだまだ。
今までの永遠樹林帯から一気に視界が開けすっごい解放感。
生憎山頂や稜線はガスに包まれたが、ここからは日を遮る物が無いので逆に助かった。
だってこれからあの辺登っていくんだもん…
写真じゃ伝わらないが、今日一の急登でした。
チングルマがたくさん。
振り返る。
杓子平。平らなのは一瞬だけだったよ。
そしてゴリゴリの急登を乗り越えやっと稜線に出る。
ガッスガス。
ほんとはこの辺からの笠ヶ岳ビューが有名で見たかったんだけど、明日の朝見れたので結果良し。
晴れていれば絶景トレイルで疲れぶっ飛ぶはずが、ガスガスなのでしんどく長く感じました。
抜戸岩。
そしてようやくテント場に到着。
出発から11時間以上もかかってしまいました。
染みました。この言葉。
けっこういいとこ取られてて探すのけっこう手こずったけど、逆に眺めの良い場所GET。
何気に山荘まで5~10分ぐらいあり地味ツラ。
トイレでも面倒くさいレベル。
左上が山頂。
こんなガレガレだし。
でも、マーキングを辿っていくと歩きやすかったです。
山荘にてテントの受付を。一張り2,000円
ここでテント場の水場が枯れている伝えられ(事前に知っていた)、そしてたくさん売ってくれると思っていたお水は水不足の為一人1Lのみ(200円)との事。
ペットボトルの水も売り切れ、あとの水分はペットボトルのお茶やジュース(各500円)を購入するしかない。
結果お茶&コーラ計4本と水購入で2,200円使いました。
しかも、水は容器を持ってこないと入れてくれないのでテントに忘れてしまい2度往復しました。。
ちなみに笠ヶ岳山荘のHPはこちら
トイレ代はテント代に含まれてました。
まあまあ清潔でした。
そして山荘から10分ぐらいで山頂へ。
見事に視界ゼロ。
だけど落胆は無かったです。
もう一つのハードコースは通行止めでした。
ま、一生歩く事は無いと思うけど。
疲れたし早く休みたいので、ささっとテントに戻りましょっか。
ガスがいい感じ!
雲フェチなのでこういう景色大好きだ。
左下にテント場。
この日は60張弱ぐらいで前日の山の日は90張だったとか…
ちなみにキャパは30張との事。
無事帰還し、夏らしい綿菓子みたいな雲を眺めながら夕食を済ませバタンキュー。
おそらく18時過ぎには寝てしまった。
雨も降らず風も微風で快適な夜が過ごせました。
そうそう、この辺は電波が入り(ドコモとYモバイル)笠新道も半分ぐらいは入ったので、道はハードなのに通信状況は良かったです。
ちなみにテント場は基本電波入らないことが多いので、自分はよく百名山持っていって読んでます。
2日目
翌日。
1:30頃起床しメシ食べてグダグダ撤収準備して3:30頃出発。
写真は撮れませんでしたが、満点の星空でした。
真っ暗の稜線はけっこう怖かったです。
明るくなってきて、見たかった笠の姿が見れました。
大満足です。
笠新道分岐で休憩。
右奥に未踏の黒部五郎岳。その奥に一昨年登った薬師岳が見えました。
ここからは見えないがもっと右に双六岳があるんだけど、
4年前登った双六岳から見た笠ヶ岳がこちら。
見事な笠!
笠新道に入ると槍・穂の壁がいい感じのシルエットで、向こう側ではモルゲンロートに歓喜してるんだろうなーと思いました。
チングルマを添えて。
赤笠。まではいかないけど、気持ちよさそうに日を浴びてました。
杓子平を下る。
下って振り返る。
いーわー この辺の景観。
ライチョウに会えなかったけど、よくいるらしいっす。
今下ってきた道。
急でしたよ。
平らなところで笠を眺めながらもぐもぐタイム。
これからの激下りに備える。
よっしゃー
気合いだーー
お、下が見えたがとーいーー
えっほえっほ。
沢の音がどんどん近づき巨木が多くなってきて下界の近さを感じ
ゴーーール!
下りは標準CTと同じぐらい、杓子平から3時間ぐらいで帰ってこれました。
せっかくなので逆方向だけど歩いて10分ぐらいで4年ぶりにわさび平小屋へ。
これよこれよ~
きゅうり(150円)をパクリし
祝杯をあげる。(500円)
そして目の前のせせらぎで足を休ませる。
こちらに惹かれ
ペロリ。
大人気でみんな食べてました。
大好きなブナに癒されながら
てくてくと林道を一時間ぐらいで
新穂高へ。
笠ヶ岳にサヨオナラ。
そしてP3に帰還!
おつかーっした!
帰りのUターン渋滞にとどめを刺された充実した夏山山行でした。
おまけの日帰り温泉
今回は前日の夜と当日下山後の2回とも平湯温泉の「ひらゆの森」を利用しました。
すっごい人でしたが広いのでそこまで苦にならなかったです。
お食事処「もみの木」のとんかつ定食が美味しかったです。
宿泊もできますよ!
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