山好きなら知らないであろう日本第3位の高峰であり穂高岳の主峰・奥穂高岳(3,190m)。
長い間憧れ続けてきた山で、今回は初のテント泊ということで涸沢に2泊してゆったり攻めてきました。
8月あたまでしたが、さすが梅雨明け十日。全日晴天でコンディション抜群!
暑かったけど最高の展望と達成感が味わえ、一生の思い出に残る山行となりました。
ルート・コースタイム
一番オーソドックスな上高地バスターミナルから涸沢カールを経由してのピストンです。
頑張れば1泊2日でも可能ですが、初のテント泊だし自信無いので涸沢に2泊しました。
結果、我々の体力では絶対に1泊では無理でした。
【1日目】
8:10上高地 ⇒ 9:15明神9:28 ⇒ 10:19徳沢10:53 ⇒ 11:55横尾(昼飯)12:34 ⇒ 16:17涸沢《泊》
【2日目】
5:45涸沢 ⇒ 8:10穂高岳山荘8:46 ⇒ 9:25奥穂高岳山頂9:40 ⇒ 10:11穂高岳山荘(昼飯)11:08 ⇒ 13:40涸沢《泊》
【3日目】
6:30涸沢 ⇒ 9:33横尾10:00 ⇒ 10:58徳沢(昼飯)11:43 ⇒ 12:33明神12:46 ⇒ 13:40上高地
総距離:約35km
標高差:約2,100m
感想としては、涸沢まではよく整備されていて危険個所もなく快適な山歩きが楽しめました。お子さんもけっこういました。
涸沢から上のザイテングラートは事故もよく起きてますが、慎重に足を運べばそこまで難しくないと思いました。時折高度感がある程度です。
穂高岳山荘からすぐの岩場の登りが一番高度感がありますが、さすがメジャーなお山なだけありハシゴや足場はしっかりしてるので、慎重に登ればそこまで難しくないと思いました。

駐車場

毎回上高地へ行く際は沢渡バスターミナル目の前の第3駐車場(かすみ沢駐車場)を利用しております。
1日700円で24時を過ぎると加算されるタイプ。
さすがハイシーズン。起きると下の駐車場まで満車でした。
上高地へのバスは、この時期は5:00が始発で以後20分おき。
今日は涸沢までだし急いでないので、7:20のバスに乗車。
料金や時刻表の最新情報はアルピコ交通のホームページを。

相変わらず上高地は神降地。
大正池は朝もやがよく似合います。
登山記
1日目

用意して8時過ぎに出発。
お決まりの河童橋。
去年はここからダイレクトにあの穂高に挑みましたが、今回はぐるっと裏側から攻めます!
ちなみに去年の穂高撤退記は
同じくここから登った槍ヶ岳は

神秘的。
ていうか、テン泊装備重い・・・
いつも6~7kgなのに、16kgもあったし・・・
歩いてるだけでほんと疲れます・・・

綺麗なお花がたくさん咲いていました。

うっきっきー
股間まっかっかー

明神~徳沢を経由し、普段ならCT3時間ぐらいのところ、バテバテで休憩挟みまくり4時間弱かかってしまい

やーっと横尾に到着。
ここは穂高の他に槍ヶ岳や常念・蝶ヶ岳方面への中継地でもあり、ここから本格的な登山道になるので身支度をする登山客で大賑わい。

250円のペプシを一気飲み!

見やすいマップがありました。

あの横尾大橋を渡り、涸沢方面へ。

ういす。

てくてく歩くと左に現れた屏風岩。
縁が無いですがクライミングのメッカらしいです。

1時間ちょっとで休憩ポイントの本谷橋へ。

絶好の休憩ポイントなので、みんなまったり涼んでました。

そこから1時間ちょっとでSガレというガレ場を通過。
とにかくザックが重すぎてヒイヒイ。
でも、もう重い登りは涸沢までだ!と何度も言い聞かせ頑張りました。

奥穂が現れた!
すっごいラスボス感…
見にくいですが、下に涸沢ヒュッテと今宵のテン場も見えました。

こんな雪解けの沢の横を登ります。

ヒュッテ手前だけこんな雪渓が。
滑り止め無しでも行けましたが、ほぼ氷なので神経使いました。

とうちゃーく!
これまた横尾からCT3時間ぐらいなのに休み休みで4時間弱かかってしまいました。

さいこーー
憧れの涸沢カールー!

さっそくテント場へ。
料金は1泊1人1000円。
ここはガレ場で下がゴツゴツなところが多いのでコンパネ1枚500円でレンタルしてましたが、今日はもう完売してました。

自分も彩らせてもらいますよ~

思ってたより空いてて、奥穂寄りのけっこうイイ感じの場所にマイ別荘初設営。
ペグ刺さらなかったので、皆様の見様見真似で石にくくりつけて固定。
実は高校時代にワンゲルでテン泊した事ありますが、もう20年以上経ってるので初という事で。

明日登るザイテングラートを見上げ尻込みする。
何度も滑落で死者が出てる危険地帯。
龍の背だ。

ヒュッテに戻り、とりあえずかんぱーーい。

ここ、大人気な理由がわかりました。
テラスがめちゃくちゃ広いし色々と充実しまくり。
賑わいも今まで行った山小屋で1位。
空いてればいつか小屋泊もしたい!

わかりやすいマップがありました。
登りは涸沢小屋経由で、下りはパノラマコースをチョイスしました。
『涸沢の紅葉を見ずして穂高を語る事なかれ』
の文言に惹かれ、この3年後の2022年の秋に来ましたが、すっごいですよ。
でも雨だったのでまたいつか行くと思います。

今宵のヤマメシはなんとサーロイン!!
一緒のツレが重いクーラーボックス担いできてくれました!
あざーーっす!

焼うどんも♪
めっちゃくちゃ美味かった!
ツレはヤマメシに目覚めたらしく、今後に期待高まる!

涸沢アーベントロート。

日帰りでは見れない山での夕焼けをじっくり堪能し、21時頃にはおねむりしました。
2日目

翌朝。
天気さいこーー!
見事なモルゲンロートは見れませんでしたが、次の日見れたので良しです。
メット被って5:45頃出発!

涸沢小屋あたりにまで登ると日が当たりポカポカに。

今日はアタックザックのみなので軽い軽い。何も背負ってないぐらいに感じますよ。

まずは左上にあるザイテングラートへ。
涸沢から上はほぼ岩の世界。

涸沢に1泊したからか、今回は高山病の症状全く無し!すこぶる調子いいっす。
自分、最近高山病になりやすいんで。

1時間ぐらいでザイテン取付に到着。
ここからは急な岩尾根の登りなのでストックをしまい、気を引き締めます。

慎重に足を進めます。

あそこのクサリ地帯が一番スリルあったかなって感じですが、この後の穂高岳山荘からすぐの岩場の方が怖かったです。

ヒュッテが小さくなってきました。

左には去年手前まで登った前穂高岳(3,090m)が。
かっこよくて、ビジュアル的にはこっちの方が好きです。

その反対には次回涸沢来た時に登ろうと思っている北穂高岳(3106m)。

山荘まで20分!

ほんと龍の背みたいで、んまぁ、歩きにくい。
でも、そんなに高度感無いし去年登った重太郎新道に比べれば優しく感じました。
特に下山時に事故が起きやすいらしいです。

可憐なお花に元気をもらう。

出発から2時間半ぐらいでひとまず穂高岳山荘に到着!

一息ついて裏手に回ると、西側の笠ヶ岳がキレイに見えました。
あの山も数年以内に登るでしょう。
思っていた通り、この4年後の2023年に無事登頂しました。

ここから奥穂へは約1時間!
まずは山荘目の前のこの壁、今回のコース最大の難所を攻めます!
すでに怖いんですけど。。

こわぁぁ・・・
高度感抜群。
このハシゴよりクサリが怖かったです。
でも槍の穂先よりは大丈夫だったかも。
ま、同じぐらいすかね。

それより、これ、お見事!

緊張地帯は最初の10分のみで、この上辺りからは緩やかに。

振り返り、左に涸沢岳、右に北穂、真ん中奥に槍ヶ岳。
岩の殿堂!

ガスが退いて槍の穂先が見えました!

左奥には北アルプス最深部の山々。双六、三俣蓮華など。
あちらはこの3週間後に登りました。

そして、前衛峰のジャンダルムが現れました。
すっごい存在感…

なかなか着かないなーと思ってたら、やっとてっぺん見えました!
意外と長いです。

そして、出発から3時間40分ほどで奥穂高岳のてっぺんに到着!
かんかんかんかん、感無量っ!!
山頂は狭いし渋滞してたので、その辺でまったりして15分ぐらいで下山開始。

エキスパートな人たちはあちらへ向かったりあちらから来たりするのか…
あたくしは岩場大嫌いマンなので一生近づきませんから。眺めるだけで十分す。

雲が湧いてきました。

反対側にある涸沢岳(3,110m)も百高山なので体力あれば登ろうと思ってましたが、奥穂登った達成感でかったるくなり、いつかに取っておくことに。
どうせ涸沢は今後何回も来る気がするし。

無事穂高岳山荘に戻り、昼メシの味噌ラーメン♪
達成感も相まってちょーー美味かった!
チャーシューもスープも美味いし、この標高でこのクオリティはすごい!
スタッフさんもみんな愛想良くてすごく好印象な山荘でした。

1時間ぐらいまったりし、下山開始~

対面にあるピラミダルな常念岳がカッコいい。

マーキングがしっかりしててわかりやすかったです。

下りはパノラマコースで涸沢ヒュッテへ。
あの先のところだけ雪渓有り。
それ以外は石畳のように整備されてて、ものすごく歩きやすかったです。

途中お花畑が♪



おサルさん達が涼んでました。

無事ヒュッテに帰還し、登ってきた穂高を眺め

名物のおでんとビールで祝杯をあげる。

まだ明日下山あるけど、すでにすっごい達成感と安堵感でビールがめちゃくちゃ美味しかったです。

13時半過ぎに着いたので、夕方までテラスでぐだぐだ飲みまくりました。
テント場での暇つぶしに、百名山おすすめですよ。

テントに戻りシュラフを干してたら

なんとクマが現れた!!
人生初遭遇!

この距離!
みんな写真撮りまっくってて緊張感は無かったです。
ヒュッテのスタッフさんが、夜はまたクマが来るかもしれないので、ゴミなど食料はテントの中に入れて寝てくださいと呼びかけてました。

テント泊、ハマりそう…
いや、ハマった。

今日も見事な夕暮れが見れ、21時ごろおやすみなさい。
3日目

そして最終日。3日目の朝。
見たかったモルゲンロート。

涸沢モルゲン。

奥穂も。
グーテンモルゲン!

本日もド快晴ナリ。

穂高ブルー!

最高でした。
だろうとは思ってましたが、涸沢大好きになりました。

下山も下山で荷物が重いからきつい…
今日もすごい人で、有名なインスタグラマーの山ガールとすれ違いテンションアップ!

帰りも本谷橋で休憩。

冷たくて最高でした。

あんなちっちゃな子まで!
もっとちっちゃな子もいてビックリしました。

ヒュッテから3時間ぐらいで横尾に到着し、そこから1時間ぐらいで

お馴染みの徳沢園へ。

去年も食べたカレーとビールでかんぱーい♪

ここね。もう山小屋のレベルじゃないっす。

明神の方へ帰ってくると普通のハイカーさん達が多くなり、みんな涼を感じてました。


下山完了!
河童橋は鬼混みでした。

なぜかアルプス帰りはカツを欲するあたくし。
談合坂でソースかつ丼食べて帰りました。
おしまい
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