どっしりとした気品のある佇まいから北アルプスの貴婦人とも呼ばれている薬師岳(2,926m)。
富山側からでしたら近いですが、関東方面からだと北アルプス最奥の山の一つだと思います。
今回は8月末の晩夏に友人と2人で登ってきました。
ルート・コースタイム
最短距離であり一番メジャーな富山の折立登山口からのピストンです。
感想としては、良く整備された登山道で危険個所はなくとても快適な山歩きができました。
距離と高低差があるので1泊向けですが、登山道自体は初心者向けだと思いました。
折立へのアクセス・駐車場
今回の登山口は関東方面からすると一番遠いと思う北アルプスの裏玄関・折立。
そこに向かう有峰林道は6:00~20:00のみしか通行出来ないので、前日夜に亀谷ゲート前にて順番待ち車中泊しました。
24時過ぎに到着し3台目でしたが、朝には数十台並んでました。
通行料金は往復というか一回2,000円。
この日は5:50頃開通しました。
ぐねぐね30分ぐらい走り折立に到着するも、駐車場は埋まっていて300m程離れた臨時駐車場へ。
結局臨時も9割ぐらい埋まりました。
料金は無料。
折立キャンプ場はクマが出た為閉鎖されてました。
さすが北アルプスではメジャーな登山口なだけあり、おしゃれハイカーやトレランの人たちもたくさんいました。
ちなみに、場所はこの辺です。
登山記
1日目
こちらより出発!
入ってすぐあった慰霊碑。
1963年1月に起きた愛知大学山岳部13名が無くなった遭難事故。
手を合わせました。
久々の好天予報の週末だったので、けっこうな人。
さすが最深部へ向かう猛者達。勇ましく見えた。
自分は2年ぶりのテント泊なのでバテバテ。かなりの人数に抜かれました。
有名なアラレちゃん看板にて休憩。
巨木がたくさんいました。
稜線へ出て、薬師岳が姿を現しました。
そしてギンギンのお天道様も現れ滝汗。
薬師岳を眺めるビショ濡れのあたくし。
ちょくちょく休憩できるベンチがたくさんあり助かりました。
登山道もかなり整備されていて、ほんと環境抜群。さすが北アルプス。
左には剱岳や立山が。
トンボが飛んでいて秋の気配を感じました。
弥陀ヶ原と右奥に剱岳。
弥陀ヶ原ってこう見るとけっこうな台地なんすね。
それにしても、稜線に出てからは天国の様な道で、ほんと気持ちいい。
感謝しかない!
振り返ると有峰湖。富山市の水がめ。
なんか珍しい雲というか、怪しいなーと思っていたら
こんなぐにゃぐにゃの雲になり、なんかおどろおどろしい感じで怖くなりました。
後日調べてみたら『アスペリタス波状雲』とか『荒底雲』て言うみたいですね。かっこいい名前。
『アスペリタス』とはラテン語で『荒々しい』という意味で、この後雨になるらしく
薬師岳もどんより雲に覆われてしまい
太郎平が見えたあたりから雨がポツポツ。
ていうか一緒の友人の荷物がすごい。。
振り返る。
けっこう本降りになり、ひさびさにレインパンツ履きました。
出発から約6時間でやっとこ太郎平へ。
CTは5時間ぐらいなので約一時間遅れ。
もう少し早ければで初日のうちに山頂攻めたかったけど、バテバテだしこの雨なので今日は諦め太郎平でちょっとまったりすることにしました。
うまし!!
眺望ゼロ。
明日の帰りに寄った時は天気が良く絶景が見れました。
ここはテント場が離れているので、遊歩道みたいな道を歩き薬師峠のキャンプ場へ。
草紅葉が始まってました。
このリンドウの色、なんか好き。
15分ぐらいで今宵の宿場へ到着。
左にある小屋でチェックインを済ます。
1泊1張1,000円。
缶ビール700円。コーラ500円。
もちろん購入させていただきやした。
水場ドバドバ。
すっごく美味しかったです。
ちょうど夕方ぐらいだけ雨が止んでくれたので、ストレス無く設営できました。
構えていたより混んでいなくて助かりました。
こないだの山の日はこの2倍だったとの事。
夕食後はまた雨が降ってきたので、まったりテントの中で百名山読んだり過ごし19時過ぎには就寝。
2日目
翌朝。3時起き3時半出発。
暗闇の中の急登を目印を頼りに進む。
本日はアタックザックのみなので浮いてるぐらい軽く感じました。
昨晩の雨から一転、本日はド快晴!
1時間半ぐらいで明るくなってきて、北アルプス最深部のイケメン達が現れました。
稜線に出ると風が強くなりシェルを着込む。
薬師岳山荘で小休止。
久々にこんな素晴らしい雲の海を見ました。
刻一刻と変わる空の色に足を止められ、何度もシャッターを押してしまう。
南西には白山が浮かぶ。
槍穂のギザギザがくっきり。
北ノ俣岳にスポットライトが当たり、神秘を感じました。
ぜぇぜぇ。
久々の高地感。富士山みたいなあの感じ。心地良かった。
山頂ロックオン!
ヴィクトリーロードをるんるんで歩き
とうちゃーーく!!
テント場出発から2時間半ぐらいでした。
いやぁ、嬉しい!
太陽も全力で祝福してくれました。
さいっこうの眺め☆
北アルプス北部の山々がいい感じ。
左に剱岳。立山連峰。
いつか歩きたい縦走路。
右には後立山連峰の名峰たちが。
そして水晶岳に一昨年登った鷲羽岳、三俣蓮華岳、槍穂など。
北アルプスの山々がほぼ全山見渡せました。
よかったらこちらもご覧くださいませ。
富山側はこんな感じでした。
ちょっとまったりして、帰りまーす。
帰りもイケメン達にうっとりしながら。
ずっと憧れている黒部五郎岳がめちゃくちゃかっこいい。
左上にはこれまた憧れの雲ノ平が。
憧れの山々に囲まれ、本当に幸せなひとときでした。
チングルマを添えて。
草紅葉も添えて。
黒部五郎さん、かっこいいっす。
登りは暗闇なのでわかりませんでしたが、薬師峠付近はまあまあ急な岩場でした。
薬師峠に到着し、朝メシ食べてテント撤収。
全部で2時間ぐらいかかってしまいました。
出発し、少し経って振り返る。
独立峰のような佇まい。ほんとでっかい山容。
天気も良く最高の山歩き。
ニコニコでっせ!
左を見ると、憧れの雲ノ平が近くに。
いつか絶対に行きますから!!
水晶岳も絶対に!!
テント場から30分ぐらいで太郎平へ到着。
まだまだ下山あるけど、ひとまずかんぱーーい♪
このジョッキ、ナイス!ノローナのロゴまで入ってる!
ここの山小屋、ロケーション最高です。
登ってきた山を眺めながら飲むビールは格別だ。
次ここに来る時は、黒部五郎か雲ノ平に向かうだろう。
下山はもくもくと5時間ほど。
駐車場が見え、安堵する。
ゴーール!!
折立に降りたて!
下山後のグルメ
せっかく富山来たので、ご当地ラーメンの富山ブラックが食べたくなり『中華そば 大喜』さんへ。
ブラックペッパーたくさんかけちゃいましたが、濃くてまいう~でした!
やはり富山は遠い…
帰りの運転が核心部でした。
おしまい
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